hakuam120のブログ

日々のこととか、体験談とか。書こうと思った時に書いてます。不安障害、双極性障害II型。

ほんをよむ

ご飯が炊けるまでの時間。冷凍しておいた鮭を解凍し、焼けるまでの時間。ここ1週間ほどちまちまとやっていた授業の発表準備もひと段落して、スマートフォンを弄るのにも、長時間のパソコンでの作業からブルーライトを受け付けなくなっていた。洗い物もないし、何もすることがない手持ち無沙汰な時間。

ふと、本読もう、と思った。 面白そう、読もうと思って買った本が、忙しさを言い訳に溜まっていく。論文を読んだりレポートを書いたりで文字に向き合うことに疲れてきていたから、ベッド脇や本棚でインテリアと化している本たちに目を向ける気にもならなかったのだが。 本当に唐突に、そう思ったのである。

壁を背もたれに、台所の前の廊下に座り込み本を読み耽る 。時間が吸い込まれる。作品の世界を頭に広げながら読んでいく。心が吸い込まれる。もっと読みたいと思ったが、鮭は焼けてご飯も炊けている。夕食の時間だ。

眠る前にも本を開く。心地よい眠気がきている。それでも本の中の世界は透明な糸みたいに脳の中にするすると入ってくる。いい時間だ。続きをもっと読みたいが、眠いし読み切るのが寂しい。そう思い、栞を挟んで本を閉じた。

ああ、本を読むのってこういうことだったな、そうだった。